ZEH住宅とは?メリット・デメリットから補助金までわかりやすく解説

「ZEH(ゼッチ)住宅」という言葉を最近よく耳にするけれど、具体的にどんな家なのかわからない。

Q:ZEH住宅は高そうだけど、本当に元が取れるのか?
Q:補助金制度は難しそうで、自分でも利用できるか不安。
Q:ZEHの基準がメーカーによって違うのではないか?
Q:ZEH住宅にすると、間取りやデザインに制限が出てしまうのではないか?
Q:ZEH住宅っていいことしかないの?
Q:通常の戸建てで暮らすより、ZEH住宅で暮らした方が費用対効果はいいの?
Q:ZEHをつけてみたいけど簡単に設置できるものなの?
Q:ZEHっていくらぐらいするんだろう。
Q:ZEHに関することって誰にきいたら良いんだろう。

新築住宅の購入を検討している方の中には、そんな疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

ここでは簡潔に先に答えを言ってしまいますが、
結論としてZEH住宅で暮らした方が通常の戸建てで暮らすより費用対効果がよく、メリットも多いです!

将来の光熱費高騰や環境問題が気になる今、ZEH住宅は賢い選択肢の一つです☝
この記事では、ZEH住宅の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、そしてお得な補助金制度まで、わかりやすく解説します。
この記事を読めば、ZEH住宅の全体像が理解でき、ご自身の理想の家づくりの第一歩を踏み出せるはずです。

目次

ZEH住宅の基本を理解しよう

ZEHとは?

ZEH(ゼッチ)とは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称です。
簡単に言うと、年間のエネルギー消費量をおおむねゼロにすることを目指した住宅のこと。

ZEH住宅を実現するには、以下の3つの要素が重要になります。

  • 断熱:高い断熱性能を持つことで、外の暑さや寒さの影響を受けにくくし、冷暖房のエネルギーを抑えます。
  • 省エネ:高効率な給湯器やLED照明などを導入し、消費エネルギー自体を減らします。
  • 創エネ:太陽光発電システムなどでエネルギーを創り出し、消費したエネルギーをまかなうことで、年間のエネルギー収支をゼロに近づけます。

ZEHの種類

ZEH住宅には、その達成度合いによっていくつかの種類があります。

  • ZEH:創エネと省エネによって、エネルギー消費量を100%以上削減する住宅。
  • Nearly ZEH:寒冷地や低日射地域など、ZEHの達成が難しい地域向けの住宅。エネルギー消費量を75%以上削減します。
  • ZEH Oriented:都市部狭小地など、太陽光発電システムの設置が難しい住宅。省エネ性能を向上させることを重視します。
  • ZEH+:ZEHよりもさらに高い省エネ性能を目指し、太陽光発電の容量や蓄電池の導入などを加えた高性能な住宅。

ZEH住宅のメリット:光熱費削減だけじゃない!

光熱費の大幅な削減効果

ZEH住宅の最大のメリットは、やはり光熱費が安くなることです。
高い断熱性能と省エネ設備により、冷暖房の使用を最小限に抑えられます。
さらに、太陽光発電で創り出した電気を自宅で消費することで、電力会社から買う電気の量を大幅に減らすことができます。

【光熱費シミュレーション】
一般的な住宅とZEH住宅の年間光熱費を比較すると、ZEH住宅では年間約10万円〜15万円の光熱費削減効果が見込めることもあります。

快適な室内環境

ZEH住宅は、断熱性能が高いため、家の中の温度差が少なくなります。
これにより、夏は涼しく、冬は暖かく快適に過ごせます。
リビングは暖かいのに脱衣所は寒い、といった不快な温度差を解消できるのが大きな魅力です。

健康面でのメリット

室内の温度差が少ないことは、健康面でもメリットがあります。
特に冬場に多い「ヒートショック」のリスクを低減できます。
これは、暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室へ移動する際に、急激な温度変化で血圧が変動する現象です。
ZEH住宅では、家全体が一定の温度に保たれやすいため、ヒートショックのリスクを減らすことができます。

資産価値の向上

ZEH住宅は、環境に配慮した高性能な住宅として、将来的に資産価値が高まる可能性があります。
ZEH住宅の証明となる「BELS(ベルス)」という評価を受けることで、住宅の性能が客観的に証明され、売却時のアピールポイントになります。

ZEH住宅のデメリットと賢い対策

初期費用の増加

ZEH住宅は、高い断熱材や高効率設備、太陽光発電システムなどを導入するため、初期費用が一般的な住宅よりも高くなる傾向にあります。

【対策】
ZEH住宅の建築には、国や地方自治体から補助金が支給される制度があります。
補助金を活用することで、初期費用の負担を軽減できます。
また、住宅ローンの中には、ZEH住宅向けに金利優遇を行うものもあります。

ZEH住宅に対応したハウスメーカーや工務店が限られる可能性

ZEH住宅を建てるためには、高い技術力やノウハウが必要です。
そのため、すべてのハウスメーカーや工務店がZEH住宅に対応しているわけではありません。

【対策】
ZEHに積極的に取り組んでいる会社は、公式サイトでZEHに関する情報を公開しています。
まずは複数の会社の資料を取り寄せたり、相談会に参加したりして、ZEHの実績や提案力を見極めることが大切です。

ZEH住宅の補助金制度を徹底解説

ZEH住宅を検討する上で、補助金は非常に重要なポイントです。
代表的な国の補助金制度を紹介します。

【代表的な補助金制度】

  • ZEH支援事業
    国がZEH住宅の普及を目的として行う補助金です。
    要件を満たしたZEH住宅を新築する際などに利用できます。
  • 地域型住宅グリーン化事業
    地域の中小工務店などが連携して、ZEHなどの省エネ性能が高い住宅を建てる場合に支援する事業です。

【申請の流れ】
補助金は、住宅が完成してから申請するのではなく、家づくりの初期段階から計画的に進める必要があります。

  1. ZEH住宅に対応したハウスメーカーや工務店に相談
  2. 申請計画を立てる
  3. 申請書類の準備・提出
  4. 交付決定
  5. 工事着工
  6. 完成・引き渡し
  7. 完了報告・補助金の受領

補助金の申請には、専門的な知識が必要です。
ハウスメーカーや工務店が申請代行を行ってくれる場合が多いので、まずは相談してみましょう。

参照リンク🔗

一般社団法人 環境共創イニシアチブ (SII) ZEHページ
https://zehweb.jp/

ZEH水準が当たり前になる?2030年のZEH義務化について

ZEH住宅は、これから家を建てる上でますます重要になります。
なぜなら、2030年には新築住宅の平均でZEH水準の省エネ性能を確保することが目標とされているからです。
将来的には、ZEH水準を満たすことが義務化される可能性も指摘されています。

国がZEHを推進する背景には、地球温暖化対策があります。
家庭から排出される二酸化炭素を減らすためには、住宅の省エネ化が不可欠です。

今ZEH住宅を選ぶことは、単に光熱費を抑えるだけでなく、環境問題に貢献し、将来のスタンダードにいち早く対応することにもつながります。

参照リンク🔗

国土交通省
https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/

資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/index03.html

ZEH住宅に関するQ&A

Q1:ZEH住宅に太陽光発電は必須?

A:ZEHの定義を満たすためには、太陽光発電などの「創エネ」設備が原則として必要です。ただし、太陽光発電が難しい都市部の狭小地などでは、ZEH Orientedという種類で対応できる場合もあります。

Q2:注文住宅でZEHを建てると、間取りやデザインが制限される?

A:ZEH住宅は、間取りやデザインの自由度が低いわけではありません。ただし、断熱性能を高めるために窓の大きさや配置、建物の形状などに制約が生じる場合があります。

Q3:ZEH住宅の光熱費は本当に安くなる?

A:はい、安くなります。ZEH住宅は、断熱性能が高く、冷暖房効率が良いことに加えて、太陽光発電で電気を創るため、電力会社から購入する電気が大幅に減ります。

Q4:補助金制度はいつかなくなる?

A:補助金制度は、毎年見直しが行われています。予算の上限に達すると受付が終了したり、制度自体が変更されたりする可能性があります。そのため、ZEH住宅を検討する際は、最新の補助金情報を確認することが重要です。

Q5:通常の戸建てで暮らすより、ZEH住宅で暮らした方が費用対効果はなぜいいの?

A:初期費用は高くても、毎月のランニングコストが大幅に下がるため、10年、20年と住むほどに通常の住宅との差が広がり、最終的な支出はZEH住宅の方が安くなるのです。

Q6:ZEHでわからないことがあったら誰に相談すれば良いの?

A:「これから家を建てたい」 と考えているなら、まずはZEHの実績が豊富な住宅メーカーや工務店の見学会や相談会に参加してみるのが良いです。また「補助金制度について詳しく知りたい」 という場合は、一般社団法人 環境共創イニシアチブ (SII) のウェブサイトを確認するか、直接問い合わせてみましょう。

参照リンク🔗

一般社団法人 環境共創イニシアチブ (SII)
https://sii.or.jp/
一般社団法人 環境共創イニシアチブ (SII) ZEHページ
https://zehweb.jp/

【まとめ】ZEH住宅は未来への投資

今回は、ZEH住宅について、その仕組みからメリット・デメリット、補助金制度まで解説しました。

ZEH住宅は、初期費用が高くなるというデメリットがあるものの、将来的な光熱費を大幅に削減し、快適な暮らしを実現します。
さらに、補助金制度を活用することで、初期費用の負担を軽減することも可能です。家は一生に一度の大きな買い物です。
ご自身の理想の暮らしと、将来の経済的なゆとり、そして地球環境への配慮を考えて、ZEH住宅という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事が、皆さんの豊かな暮らしを実現するためのヒントになれば幸いです。

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